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は奇異に感じられた。やはり、日本という社会は、国民の大多数が「勤倹節約」しながら、かつ合理的に考え、矛盾点があれば直ちに是正する社会であると思った。
3 海上保安庁での研修開始
3か月間、海上保安庁で研修しながら色々な機関を見学した。海上保安庁の部署を初めとして、海上保安協会、海上保安試験研究センターに対する現況説明、また、海上保安学校練習船「みうら」での乗船実習を通じた職員の教育訓練の姿と関門海峡海上交通センターの狭水路通航船舶の統制システムそして海上保安大学校の職員養成及び職員再教育を通じた資質向上等色々な分野の見学を通じて海上保安庁に対する理解の幅を広げた。
海上保安庁は、海上での諸般の分野、即ち、救難、警備(捜査を含む)、汚染防除分野を初めとして、灯台、水路業務等を総括し、言うなれば、広範な分野で、これを効率的に遂行できるように組織されており、また、これを執行するために船舶、航空機、特殊要員等各種の勢力等を日本国内の各管区に配置し、海上事件に迅速に対処している。そして、1200海里までのSAR体制を構築する等日本の海上安全のために総体的に対応する姿を見ながら、韓国海洋警察庁と色々な面で比較検討した。韓国海洋警察庁はその機能面で日本の海上保安庁とは違うが、警備、救難、汚染防除分野、特に職員養成機関に対しては日本の海上保安庁をモデルに研究をしており、間もなく遠洋での救難活動を初めとする色々な業務を遂行することができるヘリ搭載型救難艦を建造し、また、ヘリコプター等も追加投入する予定である。更に、仁川のヨンジョン島に建設中の国際空港内に海上保安庁をモデルとした海洋警察学校を初めとして、特殊救難基地、防除センター等の関連部署を建設するために準備中である。
従って、海洋分野で韓・日共同の利益のために、今後とも日本の海上保安庁から色々な先進制度等を忌憚なく提供してくれることを希望する。これにより、韓・日両機関間の国際協力の推進につながり、この地域での平和を構築するのにも大きく寄与するものと考える。
4 日本社会で感じたこと
(1)日本人は、総じて勤勉・誠実である。
日本人は夜遅くまで最善を尽くし熱心に勤務しながらも、退勤時の酒一杯でそ
 

 

 

 

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